本記事では、Twitterサブスクリプションの問題点と起こりうる5つの可能性を紹介しています。
サブスクリプション(略称:サブスク)とは、ある商品やサービスを一定期間、一定額で利用できる仕組みのこと。
現在、Twitterが展開するサブスクリプションサービスは、下記の2つです。
この記事では、2のTwitterサブスクリプションサービス(定期購読=サブスクライブする)に焦点を当てて問題点を紹介しています。
- Twitterサブスクリプション(定期購読=サブスクライブする)の問題点が知りたい方
- 起こりうる可能性について考察したい方
Twitterサブスクリプションの問題点
画像:有料会員のみ見ることができるツイートのイメージ
Twitterの有料サブスクリプションサービスの問題点は、有料会員(サブスクライバー)にしか閲覧できないツイートや返信が存在するため、有料会員と非会員との間で情報のアクセスに差が生じることです。
これは事実であり、問題点と言えるでしょう。
何が問題なのか?
「企業が営利的なサービスを展開することは問題ない」と考える方もいるのではないでしょうか?」
もちろん、一般的な企業であればそうです。
しかし、Twitterは現在、ニュースや時事問題の発信源としても重要な役割を果たしており、多くのメディアやジャーナリストがTwitterを通じて情報を伝えています。
そのため、Twitterは、公共性の高いサービスと言えます。
したがって、Twitterの問題は、一企業だけの問題ではないのです。
近年、SNSで誤情報が瞬く間に拡散されることが問題視されています。
SNSで個人が拡散する情報の影響力を無視できなくなっているのは、周知の事実です。
つまり、Twitterの有料サブスクリプションサービスによって発生する問題は社会的な問題と言えます。
Twitterサブスクリプションの問題点によって起こりうる5つの可能性
上記でも述べた通り問題点=「有料会員と非会員との間で情報のアクセスに差が生じる」ということは「事実」ですが、この先の文章は、あくまでも可能性に過ぎないことを覚えておいてください。
中には既に起きていることもあるとは思いますが、統計的なデータがないため断定することが難しいです。
Twitterサブスクリプションの問題点によって起こりうる可能性を以下に5つ挙げます。
- 情報格差が拡大する可能性
- 社会的な不平等が生じる可能性
- 情報の偏りにより極端な思考に陥る人が増加する可能性
- 無料で利用していたユーザーの不満が高まる可能性
- サービスの品質が低下したと感じる可能性
それぞれ詳しく紹介していきます。
1.情報格差が拡大する可能性
有料会員(サブスクライバー)と非会員との間で情報のアクセスに差が生じることになり、情報格差が拡大する可能性があります。
ここでの情報格差は、いわゆるデジタルデバイド(スマホなどのデジタル機器を持つ人と持たない人の差)ではなく、質の高い情報にアクセスできる人とできない人との格差です。
例えば、社会的に影響力のある有名人が、自身のツイートの一部をサブスクリプション会員限定にする場合、その情報にアクセスできるのは有料会員だけです。
非会員にはこの情報が伝わりません。
特定の情報にアクセスできる有料会員は、その情報を元に有利な立場を築くことができる一方、アクセスできない非会員は不利な立場に置かれる可能性があるでしょう。
2.社会的な不平等が生じる可能性
Twitterサブスクリプションにより情報格差が拡大すると、社会的な不平等が生じる可能性があります。
例えば、推し活のように好きなクリエイターのコンテンツを各人が楽しむだけであれば不平等とは言い難いですが、全ての人が情報を購入するわけではありません。
社会全体の知識や理解が情報にアクセスできる人(有料会員)に偏ることで、情報にアクセスできない人の意見が軽視され、政策などの重要な意思決定において、誤解や誤った判断が生じる懸念が生じます。
3.情報の偏りにより極端な思考に陥る人が増加する可能性
Twitterの有料サブスクリプションサービスにより情報のアクセスに差が生じると、情報の偏りが発生する可能性が高まります。
これは、有料のコンテンツにアクセスするユーザーが、同じような興味関心を持つユーザーのツイートや返信にのみ接触し、多様性のある情報を受け取ることが難しくなるという問題を含んでいます。
サブスクライブしているツイートには特別なラベルが付くため、タイムライン上で目立ちます。
これにより、フィルターバブル(インターネット上で自分の見たい情報しか見えなくなる状況)が発生し、極端な思考に陥る人が増加する可能性があります。
4.無料で利用していたユーザーの不満が高まる可能性
Twitterの有料サブスクリプションサービスは、無料で利用していた一般ユーザーの不満が高まる可能性があります。
鍵アカウントを除いて、全てのツイートをもともと無料で見ることができていたため、有料会員しか見ることができない情報が増えることに対して、一部のユーザーは不満を感じるというわけです。
5.サービスの品質が低下したと感じる可能性
有料サブスクリプションサービスが提供されること自体は、サービスの品質低下と直接的な関係はありません。
しかし、無料の一般的なコンテンツと有料の特定のコンテンツの間には区別が生じるため、無料で利用する一般ユーザーにとってサービスの品質が低下したように感じる可能性があるでしょう。
有料会員のみに有益な情報を提供する発信者が増えた場合、一般ユーザーのタイムラインに流れてくる情報の質が下がる可能性があります。
まとめ
最後にTwitterの有料サブスクリプションサービスの問題点と可能性をまとめています。
- 問題点
- 有料会員にしか閲覧できないツイートや返信が存在するため、有料会員と非会員との間で情報のアクセスに差が生じること
- 5つの可能性
- 情報格差が拡大する可能性
- 社会的な不平等が拡大する可能性
- 情報の偏りにより極端な思考に陥る人が増加する可能性
- 無料で利用していたユーザーの不満が高まる可能性
- 無料で利用していたユーザーがサービスの質が低下したと感じる可能性
この問題は、Twitterだけでなく他のSNSやオンラインメディアでも顕在化しています。
もちろん、Twitterに限らずサブスクリプションサービスには多くのメリットもあるため、問題点だけを議論するのは不毛でしょう。
しかし、アクセスできない人々が情報格差によって不利な立場に置かれる可能性があることは否定できません。
問題点を理解し、起こりうる可能性を想定しておくことが、人々が安心して暮らしていくために重要ではないでしょうか。