私たちは日常生活において、特に疑問を持たず何かに対して「面白い」「面白かった」と表現します。
しかし、感情は主観的なものであること、それゆえ意味が多面的であることから、「面白い」とは一体何か詳しく知りたい方もいるのではないでしょうか。
日本語の辞書では
何かに心が惹かれ、続けて(進んで)してみたり 見たり 聞いたり したい様子
出典:新明解国語辞典(第八版)
と紹介されています。
本文では、「面白い」はどんな感情なのか、イラストや具体例を用い、誰でも分かりやすいように解説しています。
面白いとは何か?
要約すると、下記の通りです。
- 面白いは、心が惹かれる感情を表現する言葉
- 日本語の面白いは、様々な意味を含む
- 例外的に逆説的な意味で使われる場合もある
心が惹かれる感情を表現する言葉
面白いは、心が惹かれる感情を表現する言葉です。
一般的に、「面白い」は笑いを連想させる言葉として使われますが、好奇心や熱中など様々な感情を含みます。
様々な意味を持つ主観的なもので、その感情を説明するのは簡単なことではありません。
英語から学ぶ「面白い」
英語で日本語の「面白い」に該当する言葉で代表的なものは下記の2つです。
- interesting:興味深い(魅力的、刺激的、知的好奇心をくすぐる)
- funny:おかしい(ユーモアを感じる)
例えば、科学のドキュメンタリーは興味深いですが、おかしくはありません。
一方で、多くの人にとってコメディはおかしいですが、興味深くはないでしょう。
日本の場合、「面白い」の使用頻度が高く、上記の違いを意図的に使い分けている人は少ないように感じます。
逆説的な意味で使われる場合もある(例外)
基本的に「面白い」は、ポジティブな感情を表現する際に使われますが、面白いと感じていないことに対して使われる場合があります。
これは
- 相手をからかう
- 場の空気を和ませる
などの目的があり、例外です。
元々の意味とは違う使い方のため、このような意図で使う場合、受け手によっては不快に感じる可能性があります。
面白いはどんな感情か?5つの具体例
前述した通り、「面白い」は、心が惹かれる感情を表します。
しかし、「面白い」という感情は、複雑で多面的です。
具体的には
- 新しいことに対する好奇心や興奮する気持ち
- 楽しい、滑稽だと感じる気持ち
- もっとやりたい、もっと見たい、もっと聴きたいと思う気持ち
- やってみると意外と面白い、想像以上で驚く気持ち
- 不思議だと感じる気持ち
などが「面白い」という感情と繋がりがあります。
1.新しいことに対する好奇心、興奮する気持ち
多くの場合、面白いという感情は、何か新しいことに対する好奇心や興奮が伴います。
「ワクワク」する気持ちと言い換えることができるでしょう。
例えば、子供の頃に初めて遊園地や映画館に行った時に高揚感を感じたという方は多いのではないでしょうか。
2.楽しい、滑稽だと感じる気持ち
楽しさや滑稽さを感じる気持ちです。
楽し過ぎてニヤニヤしたり、笑うのを我慢できないくらい面白いと感じたことはありませんか?
好きなマンガやアニメを見ていて楽しいと感じたり、お笑い芸人のギャグやネタを見て面白いと感じる気持ちは「面白い」の分かりやすい例です。
3.もっとやりたい、見たい、聴きたいと思う気持ち
あなたが興味・関心を持って続けていること。
何かに「ハマった」「熱中している」状態がこれに該当します。
例えば、夢中になって本を読んだり、時間を忘れるくらい楽器に熱中したり。
「もっとやりたい、もっと見たい、もっと聴きたい」
という気持ちは「面白い」という感情と関連性があります。
4.意外、想像以上で驚く気持ち
行動する前は、否定的だったのにも関わらず、いざやってみたら
- 意外と面白い
- 想像以上に面白い
ということもあるのではないでしょうか?
例えば、強面で話していなかった人と話してみたら意外と面白くていい人だったというのは、現実でもドラマでもよくある話です。
つまり、ギャップが面白さにつながります。
意外性というのも「面白い」という感情を生む要素のひとつです。
5.不思議、奇妙だと感じる気持ち
例えば、生き物の生態がそうです。
「なぜこんな動きをするんだろう」と奇妙な動きにハマるという人もいます。
例えば、奇抜なファッションをしている人を見て「面白い」と感じる気持ちもこれに該当します。
不思議、奇妙と思う気持ちも「面白い」という感情と密接に関連性があります。
まとめ
面白いは、心が惹かれる感情のこと。
一般的には、笑顔と関連付けられることが多いです。
しかし、「面白い」という感情は、笑いだけでなく、対象への興味・関心、継続したい気持ち、意外な気持ち、不思議に感じる気持ちを含む場合があります。
それぞれの感情が複雑に絡まっているため、「面白い」と感じた気持ちを誰かに説明するのは難しいです。
必ずしも、面白い(=笑顔、笑っている)というわけではありません。
つまり、「面白くなくても面白いことがある」ということです。
「面白い」は多面的な意味を持つ感情であり、人それぞれ異なるものであることを覚えておいてください。
※2023年4月27日投稿