Googleの「ファーストプライス方式」と「セカンドプライス方式」との違いを解説。
メディア運営者ができることはあるのか、収益への影響はあるのか解説しています。
ファーストプライス方式とセカンドプライス方式の違い
ファーストプライス方式 | 最終的に最も高い価格を入札した買い手に販売され、支払額も最も高い価格に設定される方式のこと。 |
セカンドプライス方式 | 一斉に入札、最も高い値を付けた人が、二番目に高い値を付けた人の入札価格で購入すると言う方式のこと。 |
元々は、オークションで勝った広告主が、2番目に高い値をつけた広告主の価格で入札していました。
これが、最も高い価格で入札した広告主が、自分で提示した価格で入札する方式に変わります。
セカンドプライス方式のメリットとデメリット
ファーストプライス方式で取り引きするサービスが増えてきているようです。
それはなぜか?それぞれのメリットとデメリットを紹介します。
- 買い取れるラインで買いやすくなる。
- 高い金額で提示しても出費が少なくコストが抑えらえる。
- 高い金額を提示しやすい。
- 実際に払う金額が分かりにくい。
- 金額の不正操作が可能。
ファーストプライス方式のメリットとデメリット
- シンプルで分かりやすい。
- 金額の透明性が高い。
- 余力があっても買い取れない時がある。
- どうしても入札したい時に金額が高い金額の提示が必要。
ファーストプライスオークションへの移行はいつから始まった?
2021年10月7日にGoogleプロダクトマネージャーのMatt Wong氏から告知。2021年11月17日、AdSenseのファーストプライスオークションへの移行が完了しました。
パブリッシャー側で必要な対応はなし
2021年10月8日の深夜、Googleアドセンスから『AdSense のエコシステムの進化: ファーストプライス オークションへの移行について』というメールが届きました。
まとめると以下2点です。
- 今後数ヶ月以内に AdSense のオークションをセカンドプライス方式からファーストプライス方式に変更。
- AdSense パブリッシャー様の側で必要な対応は特になし。
収益への影響は?
Google AdSense ヘルプには「オークション環境は動的に変化するため、個々への影響を予測することはできない」と記載されています。
収益への影響について、Matt Wong氏は以下のように回答しています。
デジタル広告に対する広告主の支出への信頼が高まり、時間の経過とともに支出への信頼が高まることは、パブリッシャー (それはあなたです) に利益をもたらすと考えています。
出典:Moving AdSense to a first-price auction
また、Googleアドマネージャーがファーストプライスオークションに移行した際、平均収益はほぼ変動なし〜若干プラスになる影響が生じたと記載があることから、影響は少なそうです。
いずれにしろ広告に対する理解と信頼が上がることで、パブリッシャー(メディア運営者)にとっても良い影響があるのではないでしょうか。
筆者は複数サイトでアドセンスを運用していますが、ファーストプライス方式に移行したことでの収益への影響は感じませんでした。
まとめ
Google AdSense のエコシステムのファーストプライス方式とは、「最終的に最も高い価格を入札した買い手に販売され、支払額も最も高い価格に設定される方式のこと」。
言い値で落札されるため、広告主側にはより高い広告のスキルが必要となってきます。
メディア運営者に直接できることはありませんが、広告を出稿する時に必要な知識になるので、覚えておきたいところです。
参照
https://blog.google/products/adsense/our-move-to-a-first-price-auction/
https://support.google.com/adsense/answer/10858748