AI(人工知能)を活用したチャットボットChat GPTが話題になっていることもあり、開発会社のCEOであるSam Altman(サム・アルトマン)は一体どんな人物なのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
今回、サム・アルトマンの出身や幼少期、学生時代どう過ごしていたのかブログやTwitterを徹底調査。
彼自身の発言を中心に人物像や価値観に迫ります。
Sam Altman(サム・アルトマン)
Sam Altman(サム・アルトマン)は、AI(人工知能)を開発する起業Open AI(オープンエーアイ)のCEO(最高経営責任者)です。
「人類全体の利益のために、AIを普及・発展させる」というOpen AIのミッションを実現させるため、ほぼ全ての時間をOpen AIに費やしていると報道されています。
元々Yコンビネーターの代表としてシリコンバレーで著名な人物で、テクノロジー投資家としての一面もあります。
Yコンビネーターは、スタートアップに投資を行い、アドバイスやメンターシップ、ネットワークを提供することで、事業の成長を支援するシードアクセラレーター(初期段階のスタートアップ支援プログラム)。
出身地はアメリカ合衆国イリノイ州シカゴ
1985年4月22日、 アメリカ合衆国イリノイ州シカゴで誕生したと多くのメディアで紹介されています。
幼少期からPCで遊んでいた
サム・アルトマンは、ミズーリ州のセントルイスで育ちました。
子供時代の最も鮮明な思い出の1つは、セントルイス郊外の寝室で遅くまで起きていて、8 歳の誕生日にもらった Macintosh LC II で遊んでいたことです。
とウォール・ストリート・ジャーナル(The Wall Street Journal)のインタビューで語っています。
Macintosh LC IIとは?
Macintosh LC II は、1992 年 3 月から 1993 年 3 月まで Apple Computer によって設計、製造、販売されたパーソナル コンピュータ。
出典:Macintosh LC II – Wikipedia
言語 | 記事タイトル | 料金 |
---|---|---|
英語 | The Contradictions of Sam Altman, the AI Crusader Behind ChatGPT – WSJ | 月額2ドル |
日本語 | ChatGPT生みの親、アルトマン氏が抱える矛盾 – WSJ | 月額2,954円 |
※記事投稿時点で日本語版は297円
学生時代はスタンフォード大学に入学し、コンピュータサイエンスを専攻
サム・オルトマンは、スタンフォード大学に入学し、コンピュータサイエンスを専攻。
コンピューター サイエンスは、コンピューターと計算システムの研究する学問分野です。
電気技師やコンピューター エンジニアとは異なり、コンピューター サイエンティストは主にソフトウェアとソフトウェアシステムを扱います。
スタンフォード大学のコンピューターサイエンスに興味がある方は、下記リンクをご覧ください。
関連:Stanford Computer Science(英語)
一部海外メディアによると、当時20 歳だった彼は、スタンフォード大学でコンピュータ サイエンスの学位を取得しましたが、彼は学士号を取得せずに中退したようです。
テクノロジー投資家だった
私は歴史上最大の強気相場の初期段階のテクノロジー投資家でした
と科学技術誌MITテクノロジーレビュー(MIT Technology Review)で語っています。
Stripe や Airbnb などの企業への早期の出資がうまくいったようです。
また、長寿研究のスタートアップに1.8億ドル投資したとMITテクノロジーレビューが報道しました。
起業家としての活動
Loopt創業
2005年にLoopt(位置情報共有アプリ)を創業。
Sam Altman は、2005 年に Y Combinator によって資金提供され、2012 年に Green Dot に買収された Loopt の共同創設者兼 CEO でした。
出典:Y Combinator: Partners
Looptは、スタートアップイベントの聴衆からのリアルタイムおよびプレゼンテーション後のフィードバックを収集するシンプルなデジタルプラットフォームのようです。
プリペイド マネー カード発行会社の Green Dot Corp. が、モバイル スタートアップの Loopt Inc. を 4,340 万ドルで買収することに合意
したとウォール・ストリート・ジャーナル(The Wall Street Journal)は報道しています。
Open AIをイーロン・マスクと共同創設
そして、2015年にイーロン・マスクらとOpen AIを共同創設し、取締役会メンバーとして参加。
2019年、CEOに就任。
企業が利益と目的のバランスをとる方法のモデルとして、シリコンバレーがこれを見てくれることを「心から願っている」
とアメリカのWebメディアVox Media(ヴォックスメディア)で語りました。
Sam Altman(サム・アルトマン)氏の発言と行動から分かる価値観
「サム・アルトマン氏はどんな価値観を持っているか?」
ブログでの発言をいくつか紹介します。
当時とは考えが変わっている可能性があるため、参考程度にご覧ください。
多くの投資家に不満を持っている
多くの投資家が悪いのは事実ですが、私はすばらしい例外を見つけました。 優れた投資家は、必要のないときは邪魔にならず、必要なときは大いに助けてくれます。
とブログに記載されていることから、基本的なスタンスとして投資家に不満を持っているようです。
優れた投資家と出会ったと語っていますが、具体的な名前は明らかにされていません。
行動主義的な考えを持っている
人生の偉大な目的は知識ではなく、行動です。 世界の運命が彼にかかっているかのように行動することは、私たち一人一人の義務であると私は信じています…私たちは自分自身の快適さや成功のためではなく、未来のために生きなければなりません
とブログでRickover氏の言葉を引用しています。
これは、知識よりも行動を重視し、未来のために生きることを目指すものです。
「行動主義」と呼ばれることがあります。
つまり、サム・アルトマンは行動主義的な考えを持っている可能性が高いでしょう。
実際、サム・アルトマン氏は来日して様々なメディアの取材に応じていることから、行動を大事にしていると言えます。
創業者が権力と所有権を持っていることに賛成している
私は創業者がより多くの権力と所有権を持っていることには大賛成ですし、VC が進化を余儀なくされていることには大賛成ですが、A ラウンドだったものをパーティー ラウンドに置き換えることが答えだとは思いません。
これは、VC(ベンチャーキャピタル)は、時代の変化に合わせて、投資戦略を進化させていく必要があるが、パーティーラウンド(少額の資金をより多くの投資家から集める)だけに頼るべきではないという主張だと考えられます。
原子力に肯定的
多くの問題がエネルギー問題に深く関係していることについて触れ、
世界で最も多くの人を助ける技術開発を1つだけ選択できるとすれば、根本的に優れたエネルギー生成がおそらくそれだと思います。 歴史を通して、エネルギーのコストが下がるにつれて、生活の質は向上しました。
とWayback Machine(過去のWebページを閲覧できるツール)に記載されています。
※削除されているため、現在の主張とは異なる可能性があります。
「上限付き利益」モデルを推奨している
サム・アルトマンは、「お金を稼ぐことがすべてではない」とVoxのインタビューで主張しています。
実際、Open AIは「上限付き利益」モデルを採用し、投資家が無制限に富を増やすことを目的としていません。
「上限付き利益」モデルは、資本主義と社会主義の要素を組み合わせたハイブリッドと捉えることができます。
資本主義では、企業は自由に利益を追求することができますが、上限利益モデルでは、企業の利益を一定の額に制限しています。
これは、社会主義の考え方である「富の再分配」に近い考え方です。
Sam Altman(サム・アルトマン)の年表
西暦 | イベント |
---|---|
1985年 | アメリカ合衆国イリノイ州シカゴで誕生 |
2005年 | スタンフォード大学に入学し、コンピュータサイエンスを専攻 |
2005年 | Loopt創業 |
2012年 | LooptがGreen Dot Corporationによって買収される(買収額は約4,300万ドル) |
2012年 | Y Combinator(YC)のパートタイム・パートナーに就任 |
2014年 | Y Combinatorの社長に就任 |
2015年 | OpenAI(人工知能研究所)を共同創設し、取締役会メンバーとして参加 |
2016年 | Y Combinatorの初のハードウェア・アクセラレータプログラム「YC Hardware」を立ち上げる |
2018年 | Y Combinatorでの役割を取締役会メンバーに移行し、デイリー・オペレーションから退く |
2019年 | OpenAIでの役割をCEOに移行。 |
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