カテゴリ

2023年、AIはなぜ急速に普及したのか?理由を時系列順に解説

本記事では、2023年にAI(人工知能)がなぜ急速に普及したのか、理由を時系列順に解説しています。

本記事の想定読者
  • AIが急速に普及した背景について知りたい方
  • 昨今のAI事情について詳しく知りたい方
目次

2023年、AIが急速に普及した理由

2023年は、AIにとって歴史的な年となりました。

AIが急速に普及したのは、Open AI(人工知能を研究するアメリカの企業)が開発したチャットボットChat GPTが世界的に普及したことが大きな理由であることを疑う人は少ないでしょう。

ChatGPTは、ローンチからわずか2か月後の2023年1月に月間アクティブユーザー数が1億人に達したと複数メディアによって報道されています。

そして、これがきっかけとなり、GoogleやマイクロソフトがAI技術を次々と発表し、AIのさらなる普及を促進しました。

AIに関する主な出来事をまとめた年表(2015年〜2023年)

以下は、AIがどのように普及したか日付と主な出来事を表にまとめたものです。

日付出来事出典
2015年12月11日OpenAI Inc.がサンフランシスコで設立
(創業者はサム・アルトマン、イーロン・マスク氏ら複数名)
Open AI
2016年ビル・ゲイツ氏がOpen AIのチームと関わりを持つGatesNotes
2018年2月イーロン・マスクがOpenAIから離れ、役員を辞任The Verge、WSJ
2019年3月11日営利部門のOpenAI LPを設立Open AI
2019年7月23日Open AIが2019年にマイクロソフトから10億米ドルの出資を受けるThe New York Times
2022年11月30日Chat GPTリリースReuters
2022年12月5日ChatGPT のユーザー数が100万人を突破Open AI CEO サム・アルトマン氏のTwitter
2022年12月21日Googleがコードレッドを宣言The New York Times
2023年2月月間アクティブユーザー数が1億人に達するReuters(Similar webの調査)
2023年2月6日GoogleがBard(バルド)を発表Google
2023年2月7日Microsoftが新しいBingを発表Microsoft
2023年2月17日イーロン・マスク氏がOpen AIを批判イーロン・マスク氏のTwitter
2023年3月9日GPT-4発表Ai in Focus – Digital Kickoff イベント
2023年3月21日GoogleがBardへのアクセス拡大を発表(米国と英国)Google
2023年3月31日Chat GPTへの利用者のアクセスを停止GDRP
2023年4月6日Googleが検索エンジンへのAI導入を決定The Wall Street Journal 
2023年4月7日松本総務大臣がAIの活用・規制について言及総務省
2023年4月10日Open AIのCEOサム・アルトマン氏が岸田首相と会談NHKなど
2023年4月21日米マイクロソフトのブラッド・スミス副会長が来日複数メディア
2023年4月27日Google副社長が自民党の平井デジタル社会推進本部長と会談複数メディア
2023年4月30日G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合でAI利活用の5原則合意複数メディア

それぞれ詳しく解説していきます。

2015年〜2022年|AI普及の背景

AI普及の背景を、過去に遡って解説していきます。

2015年12月11日、Open AI 設立

画像出典:Googleマップ

まず最初に、Open AI設立の背景を紹介します。

「OpenどのようにしてChat GPTを作成することができたのでしょうか?」

AI開発には、高性能なマシンが必要で、莫大な資金が必要です。

Open AIは、

私たちの使命は、汎用人工知能 (一般的に人間よりも賢い AI システム) がすべての人類に利益をもたらすようにすることです。

というミッションを掲げ、イーロン・マスク、サム・アルトマンらが出資したことで2015年12月11日にOpen AIはサンフランシスコで誕生したとOpen AIのブログ記事で紹介されています。

Open AIのブログ記事によると、Open AI創業に資金を提供した著名な人物と組織は下記の通りです。

OpenAI の共同議長は、サム・アルトマンとイーロン・マスクです。

Sam、Greg、Elon、Reid Hoffman、Jessica Livingston、Peter Thiel、Amazon Web Services (AWS)、Infosys、および YC Research は、OpenAI をサポートするために寄付しています。 合計で、これらの資金提供者は 10 億ドルをコミットしましたが、今後数年間でこれを使うのはごく一部になると予想しています。

参照:Introducing OpenAI

2016年〜 ビルゲイツ氏がOpen AIと関わりを持つ

画像出典:GatesNotes

しかし、創業当時に非営利組織であったOpen AI(OpenAI Inc)は、さらに資金を集める必要がありました。

これに、Microsoft(マイクロソフト)の創業者Bill Gates(ビル・ゲイツ)氏が関与しています。

ビル・ゲイツ氏は、2023年3月21日に自身のブログ「GatesNotes」内で

私は 2016 年から OpenAI のチームと会っていましたが、彼らの着実な進歩に感銘を受けました。

と語っています。

つまり、Open AIが非営利組織の段階からビル・ゲイツとOpen AIはやり取りがあったということです。

参照:The Age of AI has begun | Bill Gates

2018年2月、イーロン・マスクがOpenAIから離れ、役員を辞任

テスラとの利益相反を避けるため、イーロン マスク氏が AI セーフティ グループの取締役を辞任

参照:The Verge

とThe Vergeは報道しています。

より具体的には、OpenAI の研究と Telsa が自動運転を開発するために行った機械学習研究との間の利益相反を避けるために Musk が去るということです。

OpenAI はブログ投稿で、「テスラが引き続き AI に注力するにつれて、これはイーロンにとって将来の潜在的な競合を排除するでしょう」と書いています。 組織は、マスクが非営利団体への助言と寄付を続けると述べた.

参照:CNBC

とCNBCが報道していますが、現在このブログ記事を見ることができません。

2019年3月11日、営利部門のOpenAI LPを設立

OpenAI LP は、私たちの使命を実現するための抑制と均衡を取りながら、コンピューティングと人材への投資を急速に増やすことを可能にする、新しい「上限付き利益」会社です。

とOpen AIのブログ内で紹介されています。

2019年7月23日、Open AIがマイクロソフトから多額の出資を受ける

2019年、Open AIはマイクロソフトから10億米ドルの出資を受けた

参照:The New York Times

とThe New York Timesが報道しています。

2022年11月30日Chat GPTがリリース、月間アクティブユーザー数は1億人を超える

2022年12月5日、CEOのサム・アルトマン氏は

ChatGPT は水曜日に開始されました。 今日、100万ユーザーを突破しました!

参照:Twitter

とツイートしています。

2022年11月30日(米国時間)の公開から1週間経っていません。

さらに、イギリスのロンドンに本社を置くニュース通信社であるReuters(ロイター)は2023年2月3日に

UBSの調査によると、OpenAIの人気チャットボットであるChatGPTは、ローンチからわずか2か月後の1月に月間アクティブユーザー数が1億人に達したと推定されており、史上最も急速に成長している

参照:Reuters

と報道しました。

これは、Similarweb(シミラーウェブ)のデータに基づく調査のようです。

参照:Similarweb

Chat GPTが世界的に普及した主な理由は以下の3つです。

  1. 高性能
  2. 無料で使える
  3. 自然な会話ができる

従来のAIによる文章生成は簡素で、人間と容易に区別できました。

しかし、Chat GPTはそうではありません。

Chat GPTは、GPTを搭載した言語モデルであり、チャットボットとして人間のように自然な会話をすることができます。

GPT搭載の言語モデルは、人間のような文章を生成することができるAI技術で、大量のデータを学習することで、自然な会話を行うことができます。

そして、膨大なデータを学習していることで、あらゆる仕事をすることができます。

これがChat GPTの普及に大きく貢献しました。

GPTを搭載した言語モデルとは何か?

GPT は Generative Pre-trained Transformer (GPT) の略で、深層学習を使用して人間のような会話テキストを生成する言語モデルの一種です。

参照:ZDNET

2022年12月、The New York Timesが、Googleがコードレッドを宣言したと報道

元々Googleは様々なサービスでAI技術を展開していましたが、AIチャットボットは提供していませんでした。

2022年12月、The New York Timesは、

Googleはこの問題に真剣に取り組んでおり、経営陣は「コード レッド」を宣言しています。

参照:The New York Times

と報道。

コードレッドとは緊急事態を意味する社内用語です

参照:Quora

と元Googleのエンジニアと思われる人物がQuoraで語っています。

つまり、The New York Timesは「Chat GPTなどのチャットボットがGoogleの検索事業に驚異」と報じたわけです。

しかし、後にGoogleのCEOであるSundar Pichai(サンダー ピチャイ)氏は、Googleの検索事業にとってチャットボットが脅威になるとの見方をWSJのインタビューで否定しています。

2023年〜|AIが急速に普及

2023年AIが急速に普及した流れを時系列順に紹介します。

2023年2月6日、GoogleがBardを発表

2023年2月6日、GoogleがBard(バルド)を発表しました。

会話型AIサービスと紹介されています。

2023年2月7日、Microsoftが新しいBingを発表

GoogleがBardを発表した翌日の2023年2月7日、Microsoftが新しいBingを発表。

検索エンジンにAIチャットボットを導入したことで話題になりました。

参照:ZDNET

2023年2月17日、イーロン・マスク氏が「私が意図したものではない」と発言

これについて、後日イーロン・マスク氏は「私が意図したものではありません」と主張しています。

2023年3月9日、GPT-4の登場でAI市場がさらに加熱

GPT-4は、マイクロソフトドイツのCTOであるAndreas  Braun(アンドレアス ブラウン)氏が、報道機関Heiseが出席してドイツで開催されたAi in Focus – Digital Kickoff イベント(ドイツ語)で2023年3月9日に発表しました。

2023年3月21日、GoogleがBardを一般公開

GoogleのCEOであるスンダー・ピチャイ氏は、米国と英国でBardを一般公開しました。

2023年3月29日、テック界の著名人が規制を求める

Chat GPTの急速な発展に伴い、2023年3月頃から問題点がメディアで大きく取り上げられるようになりました。

従来のモデルよりも高性能であることから、イーロン・マスク氏やテック界の著名人が「AIは深刻なリスクをもたらす」と規制を求める活動を行いました。

2023年3月31日、GDRPがChat GPTへの利用者のアクセスを停止

イタリアのデータ保護当局であるGDRPは、3月31日、AI(人工知能)が搭載されたチャットボットChat GPTへの利用者のアクセスを停止したと発表しました。

2023年4月3日、ビル・ゲイツ氏、一時休止は課題の解決になると思わないと発言

ビル・ゲイツ氏は、

人工知能の開発を一時停止するよう呼びかけても、先の「課題を解決する」ことにはならない

とReuters(ロイター)で語ったと紹介されています。

2023年4月6日、Googleが検索エンジンへのAI導入を決定

先日、Google のCEO(最高経営責任者)である Sundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏は、「主力の検索エンジンに会話型の人工知能機能を追加することを計画している」とThe Wall Street Journal (ウォール・ストリート・ジャーナル)のインタビューで語っています。

これにより、Webサイト運営者やブロガーは大きく影響を受けると多くのメディアで報道されていますが、CEOのサンダー・ピチャイ氏はWSJのインタビューで前向きに語っています。

2023年4月7日、松本総務大臣がAIの活用・規制について言及

日本でも松本総務大臣が記者会見でAIの活用・規制について言及。

利用の過程で個人情報が収集される可能性について認識していると発言しています。

2023年4月10日、Open AIのCEOサム・アルトマン氏が岸田首相と会談

このような規制と競合の動きにいち早く行動したのが、当事者であるOpen AIのCEOサム・アルトマン氏でした。

2023年4月10日、来日し首相官邸で岸田首相と会談。

自民党のPTでも発言したと報じられています。

2023年4月14日、Chat GPT「現状、規制する考えはない」と松野官房長官が発言

2023年4月14日、衆院内閣委員会規制に対しての考えを求められた高市早苗大臣は、AIの可能性への理解を示した上で

「科学技術政策を担当するという立場からは、現時点においてただちに使用を禁止にするなどの規制を行うつもりはございません」

6:12〜

と発言。

同時に懸念点やリスク軽減についても触れています。

続けて、松野官房長官も

「現状、規制する考えはございません」

7:19

と述べました。

2023年4月21日、米マイクロソフトのブラッド・スミス副会長が来日

米マイクロソフトのブラッド・スミス副会長が来日。

Chat GPT(会話型AI技術)をめぐり自民党のデジタル社会推進本部の役員と意見交換したと多くのメディアで報じられています。

2023年4月27日、Google副社長が来日、AIの責任とセキュリティ対策について会談

Google副社長のミカエラ・ブロウニング氏が来日。

AIの責任とセキュリティ対策について自民党の平井デジタル社会推進本部長と会談しました。

2023年4月28日、Chat GPTがイタリアから再び利用可能に

イタリアの規制当局であるGPDPは、2023年4月28日に年齢確認システムの実装と計画と実装に関連して、4月11日の同じ規定で与えられたさらなる要求に応じることを期待と報告しました。

2023年4月30日、G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合でAI利活用の5原則合意

G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合が開幕。技術革新とリスク管理のバランスの取り方を議論。

技術革新を妨げない機動的で柔軟な規律が必要との考え方で一致し、5原則で合意しました。

まとめ

最後に、AI普及の流れを箇条書きでまとめています。

  1. OpenAIが開発したChat GPTが世界的に普及し、AIが急速に広まる主要な要因となった
  2. Googleやマイクロソフトが続々とAI技術を発表し、さらなる普及を促進した
  3. 世界各地でAIの適切な規制に関する議論が行われ、普及がさらに進んだ

AI関連記事

目次