本記事では、Open AI が提供するチャットボット「Chat GPT(チャットジーピーティー)の使い方」を画像付きで解説しています。
画像は全てスマホのスクリーンショットですが、基本的な使い方はPCも同じです。
最初に利用の流れを簡単に紹介すると、下記の手順でChat GPTを使うことが可能です。
- 「Introducing ChatGPT」にアクセス(日本語に対応)
- 「Try Chat GPT」をおしてアカウントを作成(無料)
- 質問や要求を入力してエンターキーを押す
- Chat GPTが入力に対する回答を生成
Chat GPTは、誰でも無料で使うことができます。アカウント登録には、メールアドレスもしくは、Googleアカウント、Microsoftのアカウントが必要です。
本文では、Chat GPTにどのように質問すればいいか、アドバイスはどうやって求めるべきか具体例を用いて解説しています。
また、記事後半には、利用する際の注意点も解説しているので、念のため確認しておきましょう。
Chat GPTの基本的な使い方
Chat GPTは、質問や要求を入力してエンターキー(紙飛行機マーク)を押すだけで簡単に使うことができます。
※混雑時に利用制限あり。有料版は優先。
※有料版(20ドル/月)に加入しているとPLUSと表記。
※有料版は、最新バージョン(GPT-4)を利用できる。
より具体的に解説していきます。
単語を入力するだけでも回答が生成される
例えば、入力画面に「りんご」と入力すると、下記のような文章が生成されます。
単語を入力するだけで、ある程度はこちらの聞きたいことを理解し、回答や提案を生成します。
通常、人間同士が会話する場合、「りんご」と言って上記のような答えが返ってくることはまずありません。
入力画面右側のボタンを押すと別の回答が生成される
Chat GPTは、入力画面右側のボタン(矢印が2つ円状になっているアイコン)を押すと、別の回答を生成します。
例えば、「りんご」の場合、下記のような回答が生成されます。
2つ目の回答は、画面左下に<2/2と表示されます。
<を押すと前の回答を見ることができます。
質問は具体的にすると適した回答が生成されやすい
Chat GPTは、どんな質問でも回答を生成します。
?(クエッションマーク)を入力する必要はなく、必ずしも質問形式である必要もありません。
具体的であるほど、質問に適した回答が生成されやすいです。
例えば、「りんご、卵、ツナ缶、レタス、豚肉で作れるレシピを3つ、3人家族」と入力すると下記のような回答が生成されます。
長いので省略しますが、合計3つのレシピの回答を得ることができました。
意見やアドバイスを求める場合、質問形式である必要はない
Chat GPTに意見やアドバイスを求める際は、「どうしたらいいですか?」と文章を入力する必要はありません。
例えば、「彼氏に振られた」のような文章でも、下記のような回答を生成してくれます。
こちらも長いので省略していますが、Chat GPTはユーザーの気持ちに共感する文章を生成し、どうすればいいか解決方法を提案します。
※共感するような文章を生成しますが、感情は持っていません。
Chat GPTを効率的に使う方法
経験から、Chat GPTを効率的に使う方法を3つ紹介します。
短文で答えるよう指示する
Chat GPTは、長文の回答を生成する傾向にあります。
混雑している時間は、文章を出力する時間が長くなるので、出力に時間がかかる場合があります。
そのため、「簡潔に答えて」「一言で答えて」などとお願いすると、不要な情報を省くことができるので、状況によっては効率的なやり取りが可能です。
ただし、回答が短くなればなるほど情報に偏りが発生する場合があることを理解しておきましょう。
※有料版の場合は回答の回数に制限があるため、ご注意ください。
分かりやすい指示をする
分かりやすい言葉で目的や要求を伝えることが重要です。
余分な情報を省き、要点を明確に伝える言葉を使います。
例えば、「りんごのメリットを説明して」のように、要求をはっきりさせると効果的です。
「〜について補足して」「〜についてもっと詳しく教えて」などの指示も有効です。
「もっと(more)」は、入力の手間を省略できるので、個人的によく使います。
複雑な指示を出す場合、条件を記載する
Chat GPTは、指示通りの回答を生成します。
例えば、プログラミングのコードの出力を求める場合は、基本設定などを明確に指示し、手順を箇条書きなどで簡潔に伝える必要があります。
具体的には「りんごのメリット」と指示を入力した後、下記のように条件を記載します。
条件
・短文
・箇条書き
また、一般的な用途の場合も、指示をした後に下記文章を添えることで冗長な文章を省き、スムーズに回答を生成してくれます。
出力:
※後述するガイドラインに違反する内容の場合、指示に従わない場合があります。
※長文の指示は適切に理解できない場合があります。
Chat GPTを利用する際の注意点5つ
Chat GPTを利用する際の主な注意点は下記5つです。
- 回答は必ずしも正確ではない
- Chat GPTの知識は2021年9月までのもので、それ以降の情報は提供できない
- 異なる会話セッション間での情報の引き継ぎを自動的に行わない
- ガイドラインに違反をしない
- Chat GPTに入力した文章が学習に利用される場合がある
それぞれ詳しく解説していきます。
回答は必ずしも正確ではない
Chat GPTの回答は必ずしも正確ではありません。
また、上記画像の通り、現実に存在しない書籍をあると回答を生成することもあります。
これは、専門家の間で「幻覚」と呼ばれる現象です。
Chat GPTが回答を生成する内容に納得がいかない場合、事実かどうか「根拠は?」「ソースは?」と確認することをおすすめします。
しかし、Chat GPTが提示する根拠やソースは、正しくない場合があります。
自身にとって重要な内容の場合、複数の情報源、例えば人々の意見、書籍、検索エンジンなどを照らし合わせ、事実を確認しましょう。
より専門的には、Chat GPTとは?特徴4つ、どのように学習して動作するのかで解説しています。
Chat GPTの知識は2021年9月までのもので、それ以降の情報は提供できない
有料版、最新バージョン(GPT-4)でも2021年9月までの情報しか持っていません。
最新の情報が知りたい場合は、検索エンジンを活用しましょう。
異なる会話セッション間での情報の引き継ぎを自動的に行わない
別々の会話の間で、以前の会話で話した内容をChat GPTは引き継ぎません。
つまり、新しい会話を始めるたびに、前の会話で話したことは引き継がれず、新しい会話がゼロから始まります。
前回の会話で話したことについて続けたい場合は、その内容を再度入力して、新しい会話でその情報を提供する必要があります。
ガイドラインに違反しない
以下に該当する行為は、ガイドラインで禁止されています。
- 違法行為
- 著作権侵害
- 人種差別やヘイトスピーチ
- ハラスメントやいじめ
- 個人情報の共有
- セキュリティ侵害
- スパムや広告
- セクシャルなコンテンツ
特に自分自身や他人の個人情報(住所、電話番号、メールアドレスなど)を共有しないよう気を付けましょう。
上記に違反すると、アカウントが停止となる場合があります。
入力した文章が学習に利用される場合がある
以下は、OpenAI API data usage policies(英語)からの引用です。
OpenAI は、API を介して顧客から送信されたデータを使用してモデルをトレーニングまたは改善することはありません。ただし、この目的でデータを共有することを明示的に決定した場合を除きます。 データの共有をオプトインできます。
つまり、API以外のOpenAIの消費者向けサービス(ChatGPTなど)に関しては、異なるデータ使用ポリシーが適用されます。
そのため、Chat GPTに入力した文章は学習される可能性があります。
学習されるとは、入力される文章が機械学習に使われるということで、漏洩するリスクがあるということです。
利用規約(英語)にも明記されていません。
Chat GPTにデータを利用されたくない場合対処法は2つ
Chat GPTに入力したテキストを学習データに利用されたくない場合の選択肢は、下記の2通りです。
- API経由で使う(提携サービスを利用)
- 設定でオフにする
- 左上の を押す(スマホのみ)
- 名前の横の を押す
- 「Settings」を押す
- 「Date controls」 を押す
- 「Chat History & Training」を押す
※API経由で使うというのは、OpenAIのモデルやツールを、API(Application Programming Interface)を介し組み込んで利用するサービスやアプリケーションのことを指します。
過去、ウェブ版はオプトアウト(自身で除外の手続きすること)が必要でした
- アカウントに関連づけられている電子メールアドレスを入力
- 組織IDを入力
- Chat GPT設定にある組織名を入力
- Captcha認証をクリアすると、データ オプトアウト フォームが OpenAIに送信
- フォームのコピーが、ChatGPT のユーザーアカウントにメールで送信
まとめ
最後に、Chat GPTの使い方を箇条書きでまとめています。
- Chat GPTは、質問や要求を入力してエンターキーを押すだけで簡単に使うことができる
- 単語を入力するだけで回答が生成される
- 具体的な内容を入力するほど適切な回答が期待できる
注意点でも紹介した通り、Chat GPTが生成する回答は最新の情報ではなく、回答は必ずしも正確ではありません。
また、現実に存在しないものを提案することがあります。
必要に応じて、他の信頼性のある情報源を使い、情報の正確性を確認をする作業が必要不可欠と言えるでしょう。
※2023年3月28日:誤字脱字、一部表記を修正、内容を追加
※2023年3月31日:注意点を追加、一部表記を修正
※2023年4月15日:学習データに利用されたくない場合の対処法を追加
※2023年5月6日:学習データに利用されたくない場合の対処法を変更
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